潜在看護師の復職を支援する取り組み

潜在看護師とは、看護師資格を持ちながらも看護職に就いていない人を指す言葉です。看護師は女性が多い仕事であり、結婚や出産をきっかけに仕事から離れていくケースが少なくありません。一時的に離職したとしても、看護師はニーズが高い職業なので正社員への復職は容易でしょう。しかし、医療現場は進歩が早いため、ブランクがあることで仕事に付いて行けるかどうか不安を感じ、復職をためらうケースもあるのが現状です。少子高齢化に伴って看護師の需要が増加する中で、潜在看護師の現場への復帰は大きな課題と言えるでしょう。そこで人手不足を解決するために、看護師の復職を支援する取り組みが行われています。

復職支援の取り組みとして挙げられるのは、各都道府県の看護協会が行う復職支援研修です。看護技術の復習や最新技術の知識について、学べる研修となります。看護基礎技術研修は、採血や点滴の演習などが盛り込まれた、より実践的な内容の研修です。また、ナースセンターでは離職の際に届け出をしておくと、情報提供やアドバイスを受けられます。さらに、ナースセンターでは一度退職した看護師との交流会も行っているのが特徴です。同じような境遇にある人と関わりを持つことは、良い刺激となるでしょう。看護師の求人の中には、ブランク可と表記されているものも珍しくありません。ブランク歓迎の職場はフォロー体制が整っているなど、復職後もスムーズに働ける環境の場合が多いです。院内託児所を設けることで、育児中の人でも勤務しやすくする取り組みが行われています。